胡蝶蘭の植え替え方法
植え替えを行うタイミング
- ・花が終わった新しい胡蝶蘭
- ・2~3年植え替えをしていない
- ・植え込み材が劣化している
- ・鉢から根がはみ出している
- ・根腐れや病気が発生している
寄せ植えされた胡蝶蘭は蒸れやすく傷みやすいため、花が咲き終わったら1株ずつ植え替えるのがおすすめです。
また、使われている植え込み材は2~3年で劣化します。
株の生長に合った鉢に植え替えるためにも、数年に1度の植え替えを行いましょう。
しかし、前回の植え替え日に限らず、根腐れや病気が発生している場合は植え替えが必要です。
胡蝶蘭の植え替え時期
- ・4月末~6月頃
- ・気温15~30℃の期間
胡蝶蘭を植え替えは4月末~6月頃が最適な時期です。
最低気温15℃、最高気温30℃までの期間であれば植え替えが行えるため、7月初旬や9月中でも植え替えが可能です。
胡蝶蘭を植え替える際は、1~2週間ほど株を休ませられる時期に植え替えを行いましょう。
植え替えた後は胡蝶蘭が環境に慣れるために2週間程度が必要です。
環境に慣れる前に急激な温度変化に晒されると、胡蝶蘭が弱ってしまいます。
本格的に暑くなる7月下旬以降などに植え替えを行うのは避けましょう。
植え替えに必要な道具
- ・新しい鉢
- ・植え込み材(水苔、バーク)
- ・剪定ハサミ
必要に応じて鉢の底に敷くネットや軽石、発泡スチロールなどを用意してもいいでしょう。
軽石や発泡スチロールを鉢の底に入れると水はけがよくなりますよ。
植え込み材の選び方
胡蝶蘭の植え込み材には水苔とバークの2種類があります。
初めて胡蝶蘭を育てる方は水苔がおすすめですが、根腐れが心配な方はバークを選ぶといいでしょう。
水苔とバークの特徴をそれぞれ以下の表にまとめました。
水苔 | バーク | |
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メリット |
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デメリット |
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水苔は保水性が高いため水やり頻度が少なく済みます。
しかし、根腐れしやすい、使用前にふわふわの状態に戻す手間がかかる点はデメリットです。
バークは通気性が良く、根腐れが起こりにくい植え込み材です。
鉢に詰めるだけで植え替えが簡単ですが、鉢の乾き具合が分かりにくいデメリットがあります。
胡蝶蘭の植え替え手順
胡蝶蘭の植え替え手順は、水苔とバークで若干異なります。
水苔とバークのそれぞれの植え替え手順は以下のとおりです。
水苔の植え替え手順
胡蝶蘭の植え替えに必要な道具と植え替え手順は以下のとおりです。
- 水苔をふわふわに戻しておく
- 胡蝶蘭を鉢から出す
- 古い水苔を取り除く
- 傷んだ根を剪定する
- 水苔を根に巻き付ける
- 新しい鉢に水苔と胡蝶蘭を入れ込む
- 隙間があれば植え込み材で埋める
乾燥したままの水苔では吸水性が悪いため、ふわふわの状態に戻してから使用しましょう。
水苔を使うのであれば、本素焼き鉢を用いるのがおすすめです。
バークの植え替え手順
- 胡蝶蘭を鉢から出す
- 古いバークを取り除く
- 傷んだ根を剪定する
- 新しい鉢の底にバークを敷き詰める
- 鉢の中心に胡蝶蘭を入れる
- 隙間を埋めるようにバークを入れる
鉢内をバークで詰める際は、割り箸などを使うと隙間に詰めやすくなりますよ。
バークの量は、鉢の縁から1cm程度少なめに入れましょう。
バークを利用する場合は、プラスチック鉢と組み合わせるのがおすすめです。
植え替え後のお手入れ
植え替えは胡蝶蘭の住処が変わるため、環境に慣れるまでは不安定になります。
株が弱りやすいため、以下を心がけましょう。
- ・2週間程度水やりを止める
- ・肥料を与えない
- ・温度変化の少ない場所に置く
10日程度水やりを止める
胡蝶蘭を植え替えした後は10日程度水やりをストップします。
乾燥が気になるのであれば、葉水を行って葉を湿らせるようにしましょう。
葉水の際は、茎や葉の付け根などに水分が残らないように注意が必要です。
肥料を与えない
植え替え後は胡蝶蘭が肥料を受け取ることができないため、与えないようにしましょう。
植え替えを行うと、胡蝶蘭は環境に慣れるために生長が止まります。
肥料を吸収できずに肥料焼けを起こしてしまうため控えましょう。
温度変化の少ない場所に置く
胡蝶蘭は急激な温度変化に弱いため、植え替え後はなるべく温度変化の少ない場所で休ませましょう。
20℃前後の暖かい場所で2週間程度そっとしておくのがベストです。
室内のキッチン回りなど、明るく昼夜の気温差が少ない場所で管理しましょう。