胡蝶蘭のお手入れガイド
水やり方法
- ・水やりは7日~10日に1回程度
- ・植え込み材(水苔やバーク)が乾いたら水やりが必要
- ・1株につきコップ1杯(200ml)の水を株元に与える
胡蝶蘭は7日~10日に1回程度が基本の水やり頻度です。
他の生花のように毎日水をやると、水のやりすぎで根が腐ってしまいます。
気温によって植え込み材が乾くスピードが異なるため、表面を触ってみて頻度を調整しましょう。
季節ごとの水やり方法
春・秋 |
|
---|---|
夏 |
|
冬 |
|
季節ごとに胡蝶蘭の生長具合や植え込み材の乾き方が異なります。
株の状態や気温に合わせて、水やり頻度や時間帯を変えていくようにしましょう。
一般的に、胡蝶蘭は6月~9月上旬の暖かい時期に最も成長するため水を多く必要とします。
逆に、10月下旬以降は寒さで休眠し、ほとんど水を必要としないため水やりも少なくしていきます。
胡蝶蘭の適切な置き場所
日当たり |
|
---|---|
温度 |
|
湿度 |
|
胡蝶蘭は熱帯雨林が原産のお花ですので、暖かくて湿度の高い環境を好みます。
直射日光は刺激が強すぎて葉が焼けてしまうため、明るい日陰に置くようにしましょう。
胡蝶蘭の置き場所の例には以下があげられます。
- ・レースカーテン越しの窓辺
- ・オフィス
- ・明るいリビング
肥料の与え方
胡蝶蘭が肥料を受け取れるのは、株が生長している5月~9月頃のみとなります。
また、該当の時期であっても以下のような場合は肥料を与えることができません。
- ・花が咲いている
- ・植え替え直後
- ・真夏日や猛暑日
根や新芽が伸びていることを確認した上で肥料を与えましょう。
肥料の与え方
肥料の与え方は、利用する肥料の種類や商品によって異なります。
購入した肥料の用法用量を事前に確認してから与えるようにしましょう。
一般的に液体肥料と固形肥料の与え方は以下の手順となります。
液体肥料 |
|
---|---|
固形肥料 |
|
病害虫対策
胡蝶蘭に起こりやすい病害虫には以下のようなものがあります。
病気 | 軟腐病、褐斑細菌病、炭そ病、フザリウム立枯病 |
---|---|
害虫 | カイガラムシ、ハダニ、アブラムシ |
その他の 病気 |
葉焼け、根腐れ、凍傷 |
病害虫の被害を受けないためには、胡蝶蘭を適切な環境下で健康に育て、菌や害虫を近づけないよう対策を行いましょう。
適切な環境(置き場所)で育てる
- ・18~30℃の適温を維持する
- ・湿度を50%~70%に保つ
- ・風通しを良くする
- ・直射日光を避けて室内で育てる
胡蝶蘭を適切な環境で育てることで、葉焼けや凍傷などの症状を防ぐことができます。
また、弱った葉に菌やウィルスが付着することで発症する病気があるため、葉を健康に保つことは菌の侵入を防ぐことにもつながります。
菌や虫を寄せ付けない対策を行う
- ・水やりは控えめにする
- ・鉢や道具は都度消毒する
- ・定期的に薬剤を散布する
- ・株の間隔を適度に開け、新株は2週間程度隔離する
カビやウィルスは高温多湿な環境で繁殖しやすいため、水やりの頻度を気を付けたり通気性をよくすることで対策が行えます。
また、定期的に木酢液や薬剤を散布すると虫よけ効果なども期待できますよ。
また、付着した菌を広げないように道具の消毒、新株を隔離するなどの対応を行うと感染が広がりにくくなりますよ。
花が終わった後のお手入れ
胡蝶蘭の花が萎れたり咲き終わったら以下のお手入れを行いましょう。
- ・枯れた花を摘み取る
- ・花茎を切る
花が萎れてきたら、花首の根元をひねって摘み取ります。
また、花が咲き終えたら花茎も自然と枯れていくため切り取ってしまいましょう。
見た目を損なうだけではなく、萎れた花や花茎が残っているとカビや細菌が発生する可能性があります。
胡蝶蘭を二度咲きさせる方法
胡蝶蘭は花が咲き終わってももう一度花を咲かせる二度咲きに挑戦することができます。
胡蝶蘭を二度咲きさせるための手順は以下のとおりです。
- 下から4節ほど残して花茎を切る
- 支柱を抜く
- 18℃程度の場所で管理する
花茎を切るのは、花が3割ほど残っているタイミングです。
全ての花が咲き終わると花茎も萎れていくため二度咲きが難しくなります。
胡蝶蘭は涼しめの場所に置くと花芽が出やすくなるため、18℃前後の場所に置いて昼間は柔らかな日光に当てるようにしましょう。
植え替え方法
花が咲き終わった後の胡蝶蘭や、2~3年植え替えをしていない胡蝶蘭には植え替えが必要です。
植え替えに必要な道具や手順を以下の表にまとめました。
植え替え 時期 |
|
---|---|
準備する 道具 |
|
植え替え 手順 |
|
胡蝶蘭の植え替え時期は4月末~6月頃が最適です。
植え替えは胡蝶蘭にとって負担がかかるため、最低気温が15℃以上ある暖かい時期に行いましょう。
また、植え込み材は水苔、バークの2種類が一般的です。
初めて胡蝶蘭を育てる方は水苔がおすすめですが、根腐れが心配な方はバークを選ぶといいですよ。