クリニックへの開院祝いの花は、どの診療科目でも衛生面やアレルギー、患者さんの体調面に配慮して花粉や香りがない花を選ぶことが重要です。
その点を踏まえたうえで、種類や色、サイズなどから診療科ごとにおすすめの花を紹介します。
内科・小児科
風邪が流行する時期は特に忙しくなる内科や小児科には、お手入れが楽な花が喜ばれます。
水やりの回数が少なく花持ちが良い胡蝶蘭や観葉植物などがおすすめです。
小児科では小さなお子さんが鉢植えを触ってしまう場合もあるので、受付カウンター上に置けるミディ・ミニサイズの胡蝶蘭やミニアンスリウムなども良いでしょう。
耳鼻科・皮膚科
耳・鼻・喉の不調で来院する患者さんが多い耳鼻科は、特にアレルギーや香りに気を付ける必要があります。
また、皮膚科も肌の荒れや痒みなどの皮膚トラブルを持つ患者さんがおられるので、花粉がある花を贈ることは控えましょう。
内科・小児科と同様に、花粉が舞い散らず香りもない胡蝶蘭や観葉植物などが良いでしょう。
特に胡蝶蘭の鉢の中は植え込み材(樹皮を砕いたものや水苔)なので土がこぼれる心配がなく、衛生面でも安心して贈ることができます。
整形外科
整形外科には体を思うように動かしにくい患者さんのほか、車椅子などで来院される患者さんもおられます。
そのため、観葉植物など床に直置きするような鉢物は、患者さんがぶつかったりつまずいてしまう危険があります。
万が一、水がこぼれてしまうと患者さんが転倒する恐れもあるので、花瓶を使用する切り花を贈るのも避けましょう。
患者さんの通行を妨げないよう、受付カウンターに置けるような小さめのアレンジメントやミディ・ミニ胡蝶蘭、ミニ観葉植物などがおすすめです。
クリニックの規模によっては、スタッフルームなどに置いてもらうようにするのも良いでしょう。
精神科・心療内科
精神科・心療内科には、患者さんが落ち着いて過ごせるような色合いの花を贈りましょう。
観葉植物のほか、青や白・薄いピンクなどの花やグリーンを多めに使ったアレンジメントもおすすめです。
婦人科・産婦人科
女性が多い婦人科・産婦人科には華やかな花を贈りたくなりますが、香りに敏感な妊婦さんやデリケートな症状の患者さんも多く来院されます。
そのため、優しく清潔な印象のある花や、観葉植物などが良いでしょう。
香りのない品種のバラやカーネーションを使用したアレンジメントや、狭いスペースでもさりげなく飾れて派手になりすぎないミディ・ミニ胡蝶蘭もおすすめです。
歯科
「歯医者が苦手」という患者さんでも安心できるよう、リラックスさせる効果がある観葉植物や、清潔感のある白い花を使ったアレンジメントがおすすめです。
審美歯科の場合は大輪胡蝶蘭や大きめのアレンジメントなど、華やかさを意識した花を選んでも構いません。
美容クリニック
外見を重視する美容クリニックでは高級感や上品さを感じさせる花が良いですが、施術後などで体調が優れない方もおられます。
花の香りで不快にさせないよう、大輪胡蝶蘭や香りの少ない品種の花を使った大きめのアレンジメントなどが良いでしょう。
玄関スペースが広く、スタッフの人員に余裕があり掃除や手入れなどが負担でないクリニックであれば、スタンド花も華やかで喜ばれます。