仏壇やお墓に供える花のことを、仏花(ぶっか)と呼びます。 ご先祖様や亡くなった方に供える大切なお花ですので、どんな花を選べば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、お供えする花の種類に明確な決まりはありません。しかし一般的な慣習として、仏花として好まれる花、好まれない花はあります。 この記事では、仏花としてよく用いられる花の種類や色、本数などを紹介します。お供えの花選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
仏壇やお墓に供える花のことを、仏花(ぶっか)と呼びます。 ご先祖様や亡くなった方に供える大切なお花ですので、どんな花を選べば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、お供えする花の種類に明確な決まりはありません。しかし一般的な慣習として、仏花として好まれる花、好まれない花はあります。 この記事では、仏花としてよく用いられる花の種類や色、本数などを紹介します。お供えの花選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
お供えにおいては花の種類よりも、色が重要視されることが多くあります。 仏花としてよく使われるのは、「白・黄色・紫・赤」のお花。
ただし日本では「4」という数字が嫌われるため、2~3色または5色の組み合わせで仏花を作るのが一般的です。
また、四十九日までにお供えする花は、色を抑えることが通例とされています。 菊やカーネーション、ユリなどの白いお花に、差し色としてグリーンを入れると良いでしょう。
四十九日を過ぎた後は、白のほか黄色や紫、ピンクなどの淡い色を中心に選んで問題ありません。
仏花に厳密な決まりはないものの、ベースとして最もよく使われるのは以下の3種類です。
仏花の組み合わせを考えるときは、まず上記の花の中で白・黄色・紫など、色が重ならないように選びましょう。
古くから日本で親しまれている「菊」。仏壇やお墓に供える花というと、真っ先に菊を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。 通年出回っており、美しい姿を長期間保つことから、仏花として最も人気があるお花です。 花がしおれても花びらが落ちにくいため、仏壇を汚さずに済むのも嬉しいポイントです。
同じ菊の中でも、花の大きいディスパッドマムや、丸くころんとしたピンポンマム、小輪の品種、スプレー咲きの菊など、豊富な種類があります。 お供えする仏壇やお墓の規模に合わせて、花の大きさを選んでみてください。
スターチスは日持ちがよく、暑さにも強いのが特徴。 仏花として通年使われるお花ですが、お盆などの夏場でも長持ちしやすい花として人気です。
やや控えめな花姿で、仏花のメインというよりは、他のお花を引き立てる花として使われることが多いでしょう。 乾燥しても色あせにくく、お手入れの手間がほとんどかからない点が魅力です。
カーネーションというと母の日のプレゼントを連想する方が多いですが、仏花としても人気があります。 通年出回っており、日持ちも良好であることから、どの季節でも取り入れやすいお花です。
色の種類が豊富ですので、仏花全体の差し色として使用するのもおすすめ。 仏花はどうしても質素で寂しい印象になりがちですので、組み合わせのバランスを見ながら、明るい色のカーネーションを取り入れてみてください。
菊、スターチス、カーネーションの組み合わせだけだと、ボリューム感が少なく、物足りなさを感じる方も多いのではないでしょうか。 お供えする花をもう少し豪華にしたい場合は、トルコキキョウやユリといった華やかさのあるお花を取り入れるほか、カスミソウで全体のボリュームを足すのがおすすめです。
トルコキキョウは暑さに強く、季節問わず長持ちしやすい花です。 「優美」「感謝」「すがすがしい美しさ」といった花言葉を持っており、ご先祖様や個人を想ってお供えする花としてぴったりです。
色や咲き方によって、まったく違った印象があるのもトルコキキョウの特徴のひとつ。 お供えによく用いられるのは、白色や紫色が入ったトルコキキョウです。 華やかでボリューム感のある八重咲き、シンプルな一重咲きなど種類豊富ですので、お供えする相手のイメージやシーンに合わせて選んでみてください。
「純粋」「無垢」「誇り」などの花言葉をもつユリの花も、仏花として人気があります。 花に大きさがあるため、仏花全体を豪華な雰囲気にしてくれます。
ただし、選び方には注意が必要。香りの強い花や、花粉が飛びやすい花は仏花に適さないといわれていますので、香りのない品種を選び、お供えの前に花粉を取り除くようにしましょう。
カサブランカなどの「オリエンタルユリ」は強い香りを持ちますので、香りのない「LAユリ」を選ぶのがポイントです。
アレンジメントの引き立て役として人気のカスミソウは、仏花にもよく用いられます。 小さな花を無数に咲かせた可愛らしい姿はどんなお花とも相性が良く、仏花全体の雰囲気を華やかにしてくれます。
日持ちしやすく、花が枯れても大きく見た目を損なわないため、頻繁にお手入れができない方にも重宝されるお花です。
仏壇にお供えするお花は毎回同じではなく、その時期に合った花を選ぶことで、季節の入れ替わりを故人と一緒に楽しむことができます。 ここでは季節ごとに、仏花として人気のある花を紹介します。
花の流通が増える春は、仏花に選ぶお花の選択肢も多い季節です。 人気があるのは、リューココリーネ、キンセンカ、水仙など。
いずれもやや小ぶりで、控えめながらも春らしさを取り入れることができます。
気温や湿度が高く、お花が長持ちしにくい夏場のお供えには、特に日持ちしやすい花を選びましょう。
ラン類やソリダコなど、温暖な地域で育った暑さに強い花を選べば、夏でも長持ちしてくれます。
特に、デンファレやモカラなどのラン類は、トゲがなく香りもほとんどないことから、お供えに向いている花のひとつ。
お盆など夏場の仏事でも重宝するお花です
秋の仏花としては、リンドウやケイトウなど、夏から秋にかけて出回るお花が人気です。 リンドウは、白やブルー、紫色の花びらをもつ品種が一般的で、お供えのシーンにも溶け込みやすいでしょう。
個性的な見た目が特徴のケイトウは、仏花の引き締め役としても活躍してくれます。 深紅や紫など濃い色合いの品種が多いため、色のバランスを見ながら取り入れてみてください。
気温が下がる冬は、どのお花でも比較的長持ちしやすい季節です。 通年仏花として人気のある菊やカーネーション、ユリなどがよく使われますが、寒い時期にしか出回らないストックを組み合わせるのもおすすめ。
枝分かれのないスタンダードタイプの品種のほか、スプレー咲きの品種もあり、仏花全体をボリュームアップさせてくれます。現代のお供えのシーンにおいては、仏花の種類だけでなく、本数にも厳密な決まりはありません。
日本の古くからの慣習では、割り切れない数字は縁起が良いとされ、お供えする花の本数も奇数が望ましいとされてきました。 しかし時代と共にお供えの文化が多様化し、花の本数を制限する風習はなくなりつつあります。
ただし少ない本数で仏花を飾る際は、「4本」になるのは避けたほうが無難です。
仏壇へのお供えに必要不可欠な仏花。 どんな花をお供えするか迷った場合は、以下のポイントを押さえておきましょう。
仏花には明確なルールはありませんので、今回ご紹介したもの以外でも、故人が好きだった花を選ぶのも1つの方法です。 お供えする相手を想って選ぶことが、何よりの供養になるでしょう。 ただし基本的には、枯れにくく日持ちしやすいお花を選ぶのが大切なポイントです。
花の卸売りサイト「フラワースミスマーケット」では、仏花におすすめの花を通年販売しています。お盆やお正月などの特別な日はもちろん、普段お供えする花選びにもぜひご活用ください。