「しっかり水やりしているのに、葉がしわしわになっている」「今まで張りのあった根がブヨブヨしている」 大切に育ててきた胡蝶蘭が、こんな状態になってしまっていたら、根腐れを起こしているかもしれません。
根腐れは、過剰な水やりや肥料、通気性の悪い場所に置くことなどが理由で起こります。
この記事では、胡蝶蘭が根腐れを起こしているかどうかの見分け方から、主な原因、復活させるための植え替え方法まで詳しく解説します。 根腐れを防ぐための対策もご紹介しますので、お手入れの参考にしてくださいね。
「しっかり水やりしているのに、葉がしわしわになっている」「今まで張りのあった根がブヨブヨしている」 大切に育ててきた胡蝶蘭が、こんな状態になってしまっていたら、根腐れを起こしているかもしれません。
根腐れは、過剰な水やりや肥料、通気性の悪い場所に置くことなどが理由で起こります。
この記事では、胡蝶蘭が根腐れを起こしているかどうかの見分け方から、主な原因、復活させるための植え替え方法まで詳しく解説します。 根腐れを防ぐための対策もご紹介しますので、お手入れの参考にしてくださいね。
胡蝶蘭が根腐れを起こすと、葉や花、根、花茎に変化が現れます。ここでは、代表的な症状の見分け方を解説します。
根腐れが起こると、葉に十分な水分が行き届かなくなり、しわしわになってしまいます。
健康な状態の株では、通常は、葉の下の方から傷んで行きます。しかし、葉先の方がしわしわになっている場合は、根腐れの可能性が高いでしょう。
また、葉がしわしわになっている場合は、土の状態もあわせて確認してください。土や植え込み材がカラカラに乾いていれば単なる水不足と判断できます。一方で、水やりをしっかり行い、土や植え込み材が潤っているにもかかわらず葉がしわしわの場合は、根腐れを疑いましょう。
根腐れは花の状態からも判断可能です。根腐れを起こすと、根から水分を吸収できなくなり、花の成長が妨げられてしまうためです。
株が健康な状態であれば、蕾が順に咲いていきます。しかし、蕾のままで時間が経っても咲かない場合は、根腐れの可能性があります
また、花が咲いてもすぐに枯れてしまう場合も要注意です。
根腐れの症状が特に表れるのが、根そのものです。
届いたばかりの健康な胡蝶蘭と比較して、以下のような症状が出ている場合は、根腐れを起こしているサインです。
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根の変化は急に起こるものではないため、変化に気が付けるように、水やりのタイミングなどで根の状態を定期的にチェックしておくと良いでしょう。
根腐れが進むと、根にできたカビが広がり、花茎まで黒ずんでしまう場合もあります。
健康な状態では緑色の花茎が黒く変色している場合は、根腐れが進行してしまっているサインといえます。
胡蝶蘭が根腐れしてしまう主な原因は、過剰な水やり、肥料の過剰投与、通気性の悪さです。根腐れを起こす理由と対処法について、詳しくみてみましょう。
「植物を枯らさないために、とにかくたくさんの水をあげないといけない!」そんな先入観はありませんか?
確かに、胡蝶蘭を育てるには水が必要ですが、一方で過湿状態を苦手とします。植物だからと、とにかくたくさん水をあげると株が弱ってしまうため、水やりには注意が必要です。
胡蝶蘭の水やりは、植え込み材が完全に乾いてから行うのが基本です。まだ湿っている状態で水やりをすると過湿状態になり、根腐れを招いてしまいます。
また、季節によっても水やり頻度は異なります。以下の頻度を目安に行うと良いでしょう。
肥料の与えすぎも、根腐れを引き起こします。過剰に肥料を与えると根に負担がかかり、根腐れの原因になるためです。
基本的には、胡蝶蘭を育てるために肥料は不要です。胡蝶蘭を二度咲きさせたい場合で、かつ株をさらに元気にしたい場合は、4~9月の成長期に限って肥料を検討すると良いでしょう。
胡蝶蘭の肥料の与え方については、以下のページもあわせてご覧ください。
通気性の悪さも根腐れを起こす原因です。風通しの悪い場所に置くと湿気がたまりやすくなり、根が蒸れてしまうためです。
また、植え込み材に常に湿気がたまる状態にも気をつけましょう。胡蝶蘭に水をあげた後、そのまま放置すると底面に湿気がたまってしまうため、受け皿にたまった水は必ず捨ててくださいね。
「今後胡蝶蘭を育てる際に根腐れを防ぎたい」という方は、以下のポイントをおさえて、適切な管理を行いましょう。
根腐れが起こったとしても、植え替えによって復活できる可能性はあります。胡蝶蘭の状態を確認しながら、以下の手順で植え替えを進めましょう。
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まずは、鉢から株を取り出し、根の状態を確認しましょう。
茶色や黒色に変色した根、ぶよぶよになり腐った根、枯れた根、カビが生えた根は、ハサミやカッターなどですべて切り取り、元気のある根だけを残します。
なお、根に菌がつかないように、ハサミやカッターは使用の前後に必ず消毒してください。
根に黒カビや白カビがついている場合は、切り取ったあとの殺菌も重要です。
カビの殺菌剤として効果的な、「トップジンMペースト」などを利用するのがおすすめです。
植え替え時は、以下のような道具をあらかじめ用意しておきます。
植え替えに最適な時期は、4月末~6月頃です。
植え替え後の環境に胡蝶蘭が慣れるためには、2週間ほどかかります。その間に急激な温度変化があると株が弱ってしまいます。そのため、本格的な暑さが到来する真夏は避け、春から秋に行うことが大切です。
胡蝶蘭の代表的な植え込み材にはバークと水苔があります。それぞれメリット・デメリットがあるため、植え替えの前に確認しておきましょう。
| バーク | 水苔 | |
|---|---|---|
| メリット |
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| デメリット |
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バークの植え替えは、以下の手順で進めます。
バークは、鉢の縁から内側に向かって1cm程度少ない状態にします。また、最後の仕上げは、割りばしなどを使うと、隙間を詰めやすくなりますよ。
水苔の植え替え手順は、以下のとおりです。
水苔は、乾燥状態では水を吸いにくいため、事前に水で戻し、ほぐしておきましょう。
植物活力素「メネデール」には、胡蝶蘭の成長を助け、水分や養分の吸収率を高める効果があります。植え替え後、健康な根を増やすために使用するのも効果的です。
メネデールの使い方は、以下のとおりです。
なお、根腐れで根がぶよぶよしている場合は、悪い部分をカットして乾かしたうえで、根が給水できる状態になったタイミングでメネデールの希釈液につけます。
植え替え後、根が安定するまでの間は、水やりに注意が必要です。
バークや水苔などの植え込み材が乾燥してからが、水やりのタイミングです。過剰な水分投与を避けるために、コップ1杯(200ml)程度の水を与えましょう。
胡蝶蘭が根腐れを起こすと、以下の症状が現れます。
根腐れの主な原因は、水や肥料の過剰投与、通気性の低下などです。
水やりの頻度や量、肥料を挙げる時期、置く場所などを見直しましょう。
また、一度根腐れになったとしても、健康な根が残っていれば、復活させることは可能です。
まずは、腐っている部分を清潔なハサミやカッターで除去し、健康な根だけを残しましょう。さらに、新しいバークや水苔を準備して植え替えます。株の成長を促すための、植物活力素「メネデール」を利用するのもおすすめです。
植え替えに最適な時期は、気候が安定する4月末~6月頃です。ただし、植え替えには負担がかかるため、1~2週間程度は休ませられるタイミングを見計らいましょう。植え替え後は、株の状態を見ながら定期的に水やりをすることで、根腐れの再発を防ぎましょう。
胡蝶蘭の根が茶色く変色してとけているのは、過剰な水やりによる根腐れの可能性があります。
まずは、鉢から株を取り出して根を観察してみましょう。健康な状態の根には弾力がありますが、腐ってしまうと茶色や黒色に変色して崩れやすくなります。状態が悪い部分は、消毒したハサミを使ってカットし、健康な部分を残します。
続いて、新しいバークに植え替えましょう。通気性をよくするために、ふんわりと植えることが大切です。水苔を使う場合は、軽く湿らせてくださいね。
植え替え後、1~2週間は水やりを控え、そのあとは植え込み材が乾燥しているのを確認してから少量の水を与えます。直射日光を避け、風通しの良い場所に置くなど、生育環境も整えてあげてください。残った根が健康であれば、復活の可能性がありますよ。
胡蝶蘭の水やりは、状態を見ながら行うことが重要です。
再発を防ぐには、以下のポイントを守りましょう。
梅雨時期は湿度が高いため、ベランダの風通しが良くても、鉢内の水分が過剰になると根腐れを起こしてしまいます。
まずは、根の状態を確認するために株を鉢から出しましょう。黒色や茶色に変色している部分を切り取ります。
続いて、新しい植え込み材に植え替えます。水苔は湿気がこもりやすいため、梅雨時期は水苔よりもバークの方が管理しやすいでしょう。
水やりは10~15日に1回程度、バークや根が完全に乾燥したタイミングで控えめに行い、雨がかからない場所へ置くことが重要です。